業界動向
管工機材業界と当社ポジショニング
1. 管工機材とは
建物等の構築物(ビル・病院・工場等)には、水廻りの設備(トイレ・キッチン等の給排水設備)や空調廻りの設備(冷暖房設備等)が必ず必要となります。建物の規模・高さが大きければ大きいほど、その設備の数量は多くなります。一戸建ての住宅であれば、トイレ・キッチン・エアコン設備は数箇所で十分ですが、高層ビルともなると桁違いにその数量は増加します。
管工機材とは、水廻り・空調廻りの設備機器に取り付けられる機材及び設備機器とその他機器とをつなぐ配管機材を総称します。単なる設備機器だけでは、その機能を全く発揮する事は出来ず、管工機材と合体する事により初めて機器として社会生活に頁献できるのであります。
皆様の身近にあるものとしては、水道メーターのバルブ類やガス器具のコック類等が管工機材の一部とお考えください。
社会のライフラインである水道・ガス、生産活動にともなう油・蒸気・廃液、さらに生活空間におけるエアコン等の空調システムやトイレ、キッチン等の衛生・給排水システムなど、その輸送・供給に活躍しているのが配管設備であり、私たちの生活や産業活動をバックグランドで支えているのが管工機材業界であります。
2. 当社ポジショニングについて
管工機材業界は機材メーカー・卸、小売業・ユーザー(工事業者等)から成っており、当社は卸売業としての位置づけにあります。
全国には数多くの卸売業が存在しますが、比較的建物等の建設需要が多い大都市に集中しており、大半の企業が中小規模の地域密着型企業であります。その中で、当社は名古屋を本拠地に全国展開する業界大手に位置する数少ない株式上場企業であります。
当社は半世紀以上にわたって、社会基盤である管工機材(配管設備)の独立系専門商社として価値ある商品と高品質なサービスを提供、さらに単に機材の販売・供給にとどまらずユーザーとメーカーに積極的な提案活動と情報提供を通じ、生活空間を快適に創造する配管システム作りの一端を担うことにより、企業と人との信頼の接点を生み出し地域社会に貢献しています。
3. 卸売業界の役割
当社が取り扱う管工機材は、取り付ける設備機器の大きさ、用途別に多品種少量生産の典型商品として約7万種類と膨大な数に上ります。又、常時使用される機材としても約1万種類あり、且つ環境問題・設備機器の変遷によりその材質は刻々と変化しております。
更に管工機材は、一般の食品・生活雑貨と違って一度に大量に消費されるものではなく、常に多品種少量消費の宿命にあります。
こうした事から、市場ニーズに合った最適商品を迅速に提供できる体制が卸売業に課せられた最大の課題といえ、日夜市場動向の把握・適正な商品管理に基づく供給体制が求められているのです。
メーカーとしても、多品種少量消費といった商品特性から配達・回収等の諸ユーザーリスク回避の為、又ユーザーも在庫リスク回避の観点から卸売業の重要性・必要性が求められるものです。